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NBAサンダーガールズとして夢の舞台に立つ「平田恵衣」さんの挑戦 後編

今シーズンから再びサンダーガールズとしてNBAの舞台に戻った平田恵衣さん。初めてNBAのチアダンサーに合格するまでの挑戦から、今回再びNBAに挑戦すると決めた理由を独占インタビュー。NBAのダンサーの地位を勝ち取るまでの努力・ダンサーとしての苦労話から、彼女の中にあるプロ意識や、挑戦する気持ちを前編・後編に分けてお届けします。前編はこちら

後編では、NBAサンダーガールズをより楽しむ方法や、平田恵衣さんのプロとしての考え方・取り組み方を紹介します。

Q アメリカスポーツのチアというのは、チアの世界ではトップという位置づけなんでしょうか?

そうですね。アメリカの場合は、プロスポーツチームに限らず、学生であってもチアリーダーになるためにはオーディションを受ける必要があります。そのため小さい時から体操教室やダンス教室に通い、高校・大学での経験を経てプロスポーツチームのオーディションに挑戦するのが一般的です。私のチームメートの多くも、学生時代にチアの経験がありオクラホマ州のチャンピオンや全米チャンピオンになっている子多いので、周りのレベルの高さから苦労することもあります。

ダンスの他にも、オーディションでは人間性やコミュニケーションスキルも審査され、地元の人たちのお手本となる存在であることが求められます。お手本という意味で、チアリーダーは地域貢献活動にも積極的に参加するのですが、日本にいた頃に、ドキュメンタリー番組やインターネットで、チアリーダーが地域貢献やコミュニティー活動に力をいれている様子を見聞きしていて、実際にサンダーガールズとしてそういった活動を経験できたときに、夢が叶ったと実感したのを覚えています。



Q 試合会場に行ったときにサンダーチアダンサーをより楽しみ方はありますか?

サンダーガールズは試合前、試合中、試合後と様々な場面で登場します。もちろん、試合中にダンスを披露するのですが、それ以外にも試合前に写真撮影やサイン会を行ったり、試合中は客席からファンのみなさんと応援したりします。様々な場面に登場するので、見かけたら是非気軽に声をかけていただけたら嬉しいです。

サンダーはオクラホマ州の唯一のプロスポーツのチームということもあり、サンダーガールズはOKC以外の街にも出向く機会が多くあります。サンダーガールズのSNSでは、そういった地域のコミュニティ活動についても発信しているので、ぜひチェックしていただけたら嬉しいです。

Q 今シーズンから再度サンダーチアとして、最初の2シーズンと違うことはありますか?

引退から4年のブランクがあることや、チアリーダーとしてキャリアの集大成ということもあり、自己管理には気を使っています。今シーズンの新たな取り組みとして、睡眠時間、食事メニュー、トレーニング内容などを全部記録に残すことを始めました。

休息の取り方や食事によってコンディションの良し悪しに影響があるので、調子がいい時と悪いときにどんなさがあるのか記録を見返しています。シーズン中は、試合、練習、トレーニングとかなり忙しいスケジュールになるので、厳しい環境でも可能な限り高いパフォーマンスが発揮できるよう心がけています。

Q 自己管理を始めたのは、チームなどから指導があったのですか?

特にチームから指導されたわけではないですが、成長のために新たな取り組みとして始めました。アメリカで活動する上で自分の強みは何だろうと考えたときに、自分の限界を決めつけずにコツコツとトレーニングをしたり、時間を守ったり、指摘されたことを忘れずに直したりすることだと思っています。それにプラスアルファとして、今まで以上にケガをしない・病気にならないように自己管理をしっかりと行って、求められたときに最高のパフォーマンスをできるようにする事を自分の強みにしたいと思って始めました。



Q 自己管理を始めてパフォーマンス向上や、自分の中での変化はありますか?

これまでは何で疲れているんだろう? 息があがるんだろう?と思ってもスタミナでカバーしたり、騙し騙しその場を凌いでいた気がします。自己管理を始めた時にこういう時はスピナッチ(ほうれん草)を取ってなかった同じ週に肉が続き魚を食べてなかったなどパターンが見えてきたので、栄養面でも改善していける部分があると判りました。

休息や睡眠の面でもこの日はしっかり頑張って、ちゃんと休むスケジュールも取り入れて身体のメンテナンスにも気をつかっています。今のところ大きな怪我や故障もなく、パフォーマンスの維持と向上ができているので引き続き自己管理をしていきたいと思っています。

Q チアダンサーとしてプロフェッショナルな意識が非常に高いですが、自分の理想のチアダンサー像はいまどの辺くらいにまで来ていますか?

現在8・9割くらいのところまで高められていると思います。2020年に引退を見据えているので、それまでに完成形にもっていきたいとゴール設定をしています。

Q 今、引退という言葉が出ましたが、すでにゴール設定がされているんですか?

2度目のサンダーガールズの挑戦は、日本で小学校に訪問していた時に「夢を題材にした授業」をしていたんですけど、恵衣ちゃん先生がサンダーガールのユニフォームを着てコートに立つ姿を見たいと言われたんですね。その時に、「私が再挑戦したら、みんなも夢に向かって頑張れる?」と聞いたんです。子どもたち笑顔で「頑張れる!」と言われて、そこでNBA復帰を子どもたちと約束したのが再挑戦のきっかけだったんです。

子供たちの応援があったから、ここまで頑張るモチベーションをもらえた。自分の意志だけでは今回の挑戦はできなかったと思います。自分でも限界に挑戦しているというか、ギリギリのところで踏ん張っているという感覚があるので、引退に対していろいろな意味で悔いはないですね。

ただ復帰したからには求められる人材でいたいし、周りの人に元気やポジティブな影響を与えられる存在で居続けたいと思っています。健康的なライフスタイルを送ることや、いろいろな知識を取り入れていかないとチームに貢献ができないと思っているので、このシーズンを試しのシーズンとして、来シーズンに完成形に持っていきたいと思っています。

Q 恵衣さんの挑戦する気持ちというのはどこから生まれてくるのでしょうか?

ポジティブなバイブスを周りに広めたい、コミュニティに還元したいという思いから生まれてきています。自分が行動することで周りにいい影響があると思える事は自然と力が湧いてくるんです。

特に今回の再挑戦では、失敗を恐れず勇気を持って挑戦する大切さを子どもたちに伝えたいと思っていました。このメッセージは私が小学校で夢の授業をする時に伝えていたものですが、黒板の前に立って言葉で伝えるより、合格しても不合格しても挑戦するプロセスを子どもたちに背中で見せた方が、記憶に残り大きなインパクトを与えられるんじゃないかなと。身近にいる自分が頑張ることで子供が「あ、夢って実際叶うんだな」 「隣にいたお姉ちゃんがNBAに挑戦して合格したらしいよ!」「私も何かトライしてみようかな」と感じてもらえたらと願っています。

 

今シーズン、ウェスタンカンファレンス上位につけて優勝を目指すオクラホマシティ・サンダーとともに、サンダーガールズの平田恵衣さんの飽くなき挑戦にも注目をしていきたい。

SKAMO

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平田恵衣

千葉県出身。大学在学中からチアリーダーとして活動。2007年に会社員となって以降も活動を続け、千葉ロッテマリーンズ、IBM BigBlue、ジェフユナイテッド市原・千葉、東京ガールズで活動。2012年に渡米し、The Professional Basketball Club, LLCに入社。同年よりNBAのオクラホマシティ・サンダーのチアリーダーチーム「サンダーガールズ」の一員として2シーズン活動。2014年に現役を引退して帰国。公益財団法人 日本スポーツ仲裁機構事務局に入局し、各種事業に従事するほか、東北を中心にダンスを通じた被災地支援活動を行なった。2016年にはアルビレックスチアリーダーズパフォーマンスアドバイザー(2018年7月よりディレクター)、福島ファイヤーボンズチアリーダーズディレクター、福島県スポーツ推進審議会委員に就任。2017年9月よりJFAこころのプロジェクト及びスポーツこころのプロジェクトの活動を開始。2017年11月よりバスケットボール男子日本代表オフィシャルチアリーダーズ「AKATSUKI VENUS」のキャプテンとして活動。19-20シーズンから再びNBAの舞台に立っている。

Twitter: @Kei_hirata  Instagram: kei_hirata
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サンダーガールズ 平田恵衣さん

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